こんにちは、SHUです。
みなさん、FXで取引するとき、通貨の相関性を気にしていますか?
日本人にとって最も身近な通貨、『ユーロドル、ドル円、ユーロ円』。
本記事では、この3つの通貨ペアとそれぞれの相関関係について解説します。
用語解説
- 相関
ある通貨ペアとある通貨ペアが、ともに上昇(下降)していること。 - 逆相関
ある通貨ペアは上昇(下降)しているが、ある通貨ペアは下降(上昇)していること。
ポイント
- 米国のドル(USD)を基軸通貨とする国際通貨体制
- ユーロドル(EUR/USD)が最も取引されている通貨ペア、基準
- ユーロ円(EUR/JPY)は合成通貨
- その時々の各国金融政策、経済状況によって通貨の相関関係は変わる
ドル円(USD/JPY)、ユーロドル(EUR/USD)の相関性
逆相関
基本9割程度は、ドル円が上がればユーロドルは下がり、ドル円が下がればユーロドルは上がります。
ユーロが強い相場と想定した場合、ユーロが買われて、米ドルが売られていますので、『ユーロ高・米ドル安』となります。
米ドルが売られて下がった場合、円は相対的に反対に動きますので、米ドル円は、『米ドル安・円高』になります。
2つの通貨ペアは、反対の値動きをしていますので、逆相関となります。
ポイント
ユーロドル(EUR/USD)とドル円(USD/JPY)が「逆相関」の場合
・ユーロドルが上昇すれば、ドル円は下降する場合が多い。
・ユーロドルが下降すれば、ドル円は上昇する場合が多い。
相関
全体の1割程度、ドル円とユーロドルの逆相関が崩れるパターンがあります。
1日単位でも、抵抗帯の位置や相場状況によってドル円とユーロドルの逆相関が崩れるパターンが見られることがあります。
しかし、基本はドル円が上がればユーロドルは下がる逆相関で理解しておけば大丈夫です。
相場が上昇していると想定した場合、ユーロが買われ、ユーロほどではないが米ドルも買われているという状況です。(円が弱い状態)
2つの通貨ペアは、ともに同じ値動きをしていますので、相関となります。
- 相場が上昇している場合、『ユーロ>ドル>円』
- 相場が下降している場合、『ユーロ<ドル<円』
このような相場では、ユーロ円(EUR/JPY)の取引がチャンスという事になります。
ポイント
ユーロドルとドル円が「相関」の場合
・ユーロドルとドル円がともに上昇するときは、ユーロ円の買いに注目。(リスクオン相場)
・ユーロドルとドル円がともに下降するときは、ユーロ円の売りに注目(リスクオフ相場)
「リスクオン相場」
ドル円もユーロドルも上昇する相場がたまにあります。円はリスク回避通貨、米ドルも円ほどではないがリスク回避通貨です。これらリスク回避通貨が弱まるような相場は、リスクオン相場と呼ばれます。(景気が良好といえます。)リスクオン相場では、ユーロ円が強力に上昇します!
例:アベノミクス相場(2013~2014年頃)
「リスクオフ相場」
逆に、ドル円もユーロドルも下落する相場があり、リスクオフ相場といいます。(景気が後退しています。)このような相場は、ユーロ円が強力に下落します。
例:リーマンショック(2008年頃)(景気後退)
逆相関チャート例
とある日の、15分足のチャートを見ていきます。
- トレンド方向性 → 赤矢印
- トレンド転換ポイント → 赤丸
※時間帯は全て同じ時間帯です。
ドル円(USD/JPY)チャート
ドル円チャートを見てみると、はじめは、ドルが売られ(円が買われ)ています。
赤丸でトレンドが転換し、ドルが買われ(円が売られ)ているのがわかります。
ユーロドル(EUR/USD)チャート
ユーロドルチャートを見てみると、はじめは、ユーロが買われ(ドルが売られ)ています。
赤丸でトレンドが変わり、今度はユーロが売られ(ドルが買われ)ているのがわかります。
ユーロ円(EUR/JPY)チャート
ユーロ円チャートでは、はじめは、ユーロが売られ(円が買われ)ています。
赤丸以降では、上昇していることから、ユーロドルの下げよりも、ドル円の上昇の方が強かったことを意味します。
まとめ
各通貨の相関性がわかれば、トレードを優位に進めることができます。
メモ
- ユーロドルが上昇すれば、ドル円は下降する場合が多い
- ユーロドルが下降すれば、ドル円は上昇する場合が多い
- ユーロドルとドル円がともに上昇するときは、ユーロ円の買いに注目
- ユーロドルとドル円がともに下降するときは、ユーロ円の売りに注目
- 全体の9割のドル円とユーロドルは逆相関
- 残りの1割のドル円とユーロドルは相関